本日(4/18)ようやく公開された雪組「ベルサイユのばら」のポスター画像。
先行画像の仕上がりが良かっただけに、待ちに待っていたのですが。
いや、何これ!
というのが正直なポスターを見た瞬間の感想でした。
違う、そうじゃない。新しすぎるポスター
先行写真は、軍服をまとった彩風フェルゼンと赤いドレスの夢白アントワネットという、オーソドックスな、ベルばらといえばこれ!と思い浮かぶようなな華やかな写真でした。
衣装も新調されているのが分かるデザインで、次のポスターは同じ衣装なのか、どのような構図なのか、オスカルとアンドレはポスターに入るのかも気になる所でした。
蓋を開けてみると「何これ全国ツアー?」「OSKの春の踊りで見た」みたいなポスターの仕上がりで、想像のはるか斜め上を行くものでした。
前回、良い所は残し、古い所は新しく改変した新ベルサイユのばらが観たい、それが願いと書きました。
違う、そうじゃない。
違う意味で新しすぎる。
アントワネットのボリュームある盛り髪ではなく、地毛のようなダウンスタイル、フェルゼンは、お馴染みのいつも後ろで縛っている髪型ではなく、少しピンクがかった毛色で縛っていない髪型。
オスカルはオスカルらしい髪型ですが、衣装がほぼ見えないしファンシー。
衣装は特にアントワネットは可愛いと思うし、どこか月組版「1789」の愛希アントワネットのメイン衣装を彷彿とさせるヒラヒラ細やかなディテール。
ただ、ベルサイユのばらのポスターと言われなければ、全然分からない、言われてもピンとこないポスターだなと個人的には感じました。
しかもこれが劇場にチラシとして置かれたり、駅などではポスターとして貼られます。
ベルサイユのばらは、新しく宝塚を見る新規ファン獲得チャンスの演目です。
なので、これをまだ宝塚を見た事が無い人が、街なかでポスターを見て、「ベルサイユのばらだ!」とは気付かないと思うので、少し勿体ないなとも思いました。
これまでのベルサイユのばらに飽きた人には斬新で好印象なデザインかもしれません。
しかし、チラシやポスターにするなら先着画像のようなテイストが良かったような気が個人的にはします。
パンフレットも同じようなテイストになるのかな。
もしこれが他の演目や、ショーのポスターだったら可愛いかなとは思います。
更にメッセージ性が強くなりそうな脚本
ここまで今までにない、新しい一面ピンクのポスターを見ると、脚本も更に何か強いメッセージ性を出してきそうな予感がします。
2014年宙組ベルサイユのばらのポスターは、「オスカル編」ともあって、オスカルの1人写りで、とても印象的なポスターでした。
ポスターの通り、そしてオスカル役の凰稀かなめさんに宛て書きされたような、強く美しく、そして自立性のあるオスカルでした。
しかし自立性を強調するあまり、定番の、最後にアンドレが天国から迎えにくる場面がカットになり、オスカルが1人で天国に還っていく演出になっていました。
個人的には良くない改変で、客席からずり落ちそうになりました。
オスカルのために命を張ったアンドレの犬死に感がすごい、ってなりました。
そんな感じで、今回も、このポスターから何か新解釈というか、違う視点のベルサイユのばらが描かれそうで、若干心配しています。
ますます原作や、平成初期くらいまでの良かった脚本からかけ離れていきそう。
アントワネットもフェルゼンも髪を縛っていないので、「自由、解放」みたいなテーマがあったりするんですかね。
そしてこの衣装、本編で使うのでしょうか。
使えるとしたらプロローグ?でもプロローグは輪っかドレスや軍服で、華やか派手な王道のものをやっぱり観たいので、なんか違うってなりそう。
使うならフィナーレがいいなと思いました。
あと全体的にピンク色なので、フェルゼンとアントワネットは勿論、フェルゼンに恋するオスカル、オスカルに恋するアンドレを、今までよりもっと濃く描くのなら、嬉しいなと思いました。
いつもフェルゼン編ではオスカル、アンドレの恋模様はサラッと流されるので。
ポスターにオスカルも映っているので、今までのフェルゼン編よりもオスカルの登場や比重は多くなりそうな気がします。
期待される新場面
脚本を担当される植田先生は、これまで全てのベルサイユのばらを手掛けるにあたり、主に主役を演じる生徒に宛て書きした「ベルサイユのばら」を作っているそうです。
ダンスが得意な生徒にはダンス場面を強調、強く美しい生徒には自立したキャラクターに仕上げる、時にはアンドレを主役にする、など。
過去のベルサイユのばらを見返すと、確かにどれも納得できる特徴があります。
今回のフェルゼン演じる彩風さんには、恐らくダンス場面が追加されるのではないかと思います。
そしてオスカルを演じる朝美さん、その美しさはポスターでも証明済み。
退団するトップスターのフェルゼンと、まだ発表はされていないけど恐らく次期を継ぐオスカル。
この関係性から、「フェルゼンに恋するオスカルが、舞踏会でドレス姿に変装する」「ダンスを共に踊る」という原作にあるシーンを再現してほしいです。
もし、この場面が追加されたら、物凄く合いそうだし、ありそうだなと思いました。
このシーンは昭和のベルサイユのばらでしか採用されていないので、ぜひ復活を望みます。
次期トップスターと、恐らく役替わりなしのオスカル
まだ全体の配役が発表されていないのですが、このポスターが出た事によって、やはり朝美さんがオスカルで、次期トップスターなのだという事が分かりました。
朝美さんが次期トップスターだろうことは、二番手羽根などで分かり切った事ではあったのですが、確定でしょう。
これだけ大きく載っているので、恐らくアンドレとの役替わりも無し。
それにしても、オスカルの再現性が凄いです。
特に難しいとされる金髪ロングヘアのカツラ、原作のヘアスタイルと同じに見える。
そしてやはり美しすぎる。早く軍服姿が見たいです。
強すぎる華世京
そして今回チラシの「主な出演者」に名前入りした106期の華世京。
前回の配役予想で、アランか小公子かとても悩みました。
しかしこの勢い、推しの強さ、小公子で納まるとは思えません。
やはりアランが濃厚でしょうか。
そして次期体制では、間違いなく扱いが更に上がる事でしょう。
雪組は生え抜き御曹司を育てがちですが、華世をどんどん育てて推していくのが目に見えます。
活躍が楽しみです。
三井住友VISAカードの記載なし
近年、特に「ベルサイユのばら」や「エリザベート」など、大型演目が上演される場合には「三井住友VISAカード」の冠、つまりスポンサーが付く公演になるのが通常です。
しかし、今回この冠はポスターには無く、恐らくスポンサーなしの状態という事が推察されます。
冠だけは消してもらって、裏ではスポンサーしますよ、というのも企業側にメリットは無さそうだし。
理由は、やはり宙組の事件だと思われます。
今は、生徒がイメージガールを務める「VISAガール」自体は存続しているのですが、事件前からの契約だし、この契約が終われば、次期のVISAガールどころか、関係性自体もう望めないのでは、とすら心配しています。
やはり、大企業である以上、今の宝塚との関係は難しいのだと思います。
ちょうど、NHKが、今まで定期的に放送していた宝塚の舞台の放送を再開する予定はない、との発表をした所です。
NHK側は、「再発防止の取り組みを見守る」との事なので、三井住友VISA側も、今後の状況次第といった所でしょうか。
スポンサーが付かないとなると、公演に予算をかけられないだろうし、特に豪華絢爛が特徴のベルサイユのばらがどうなってしまうのか、という事も少し心配です。
衣装に関しては、先着画像で見たように、新調衣装もあるようだし、過去に何度もベルサイユのばらを上演しているので、おおかたストックはあるでしょう。
でも、着回しだらけの公演は退団公演としては寂しい。
セットはどうなるのだろう。
プロローグの、アフタヌーンティーの皿みたいなのに載ってグルグル回り、続々とキャラクターが登場するような派手な演出は見れなくなるのでしょうか。
まぁ前回のフェルゼン編にも無くてガッカリしましたが。
この辺りは予算ではなく、植田先生次第な所もあるとは思います。
しかし、やはりプロローグはド派手であってほしい。
ベルばら抜きにしても、今後の公演に響いていくと思うので、各スポンサーやNHKが納得するような対応や動きを、これから劇団がしてくれる事を願います。
まとめ
今回の斬新なポスターから、次期トップスターやこれから推していく生徒、スポンサーなど様々な事が分かりました。
そして、新しいベルサイユのばらが見たいと言いつつ、今回のポスターが軍服やドレスでなかった事に戸惑ってしまう私は、やはりこれまでのベルサイユのばらが好きなのだと思います。
好きだからこそ、よく分からない演出は変わってほしいけれど、良い所は残してほしい。
しかし、めちゃくちゃ新しく斬新にされると戸惑う、という事が分かりました。
色々と書いたけれど、何だかんだでやはり今回もベルサイユのばらが見たいし、絶対にチケットを取りたいと思います。
今から凄く楽しみです。
全員の配役の発表も待ち遠しい今日この頃です。
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最後までお読み頂きありがとうございました。