12月5日(火)14時、現在休演中の宙組、東京宝塚劇場公演の全日程中止が劇団ホームページにて発表されました。
私はその知らせを劇団公式LINEの通知で仕事中に知り、当初は今後の予定については12月8日(金)に発表されるはずだったので、心の準備ができておらず、不意打ちで驚きました。
しかし公演中止に関しては、個人的にかなり初めの頃から東京公演は無理だろうと思っていたので、それほど驚きはなく、この公演の再開を待ち望んでいた人には本当に申し訳ないのですが、劇団が無理に強行しようとしなかった事に少し安堵した程でした。
イレギュラーな千秋楽の中止
今までの劇団なら、今回も公演残り10日間は開催未定のまま残していたので、やはりギリギリまでは様子を見て、数日間だけ、もしくは千秋楽だけでもやりたかったのだろうという印象でした。
何しろ本公演の千秋楽が開催できなかった事例は、恐らく阪神大震災以来であり(それでも別劇場や数か月後に開催された)、コロナ禍でも何とか千秋楽だけは、例え無観客配信になったとしても退団者は大階段を降りて挨拶ができました。
しかし今回は事情が違います。
もしこの何も見えない状況で幕を開けるとなると、退団者の挨拶の他に、組長挨拶、トップスター挨拶、組替え挨拶と、詳しくは書きませんが、どんな気持ちで聞いたらいいのか、客側としても混乱が生じたでしょう。
何より、世間の反応、そして遺族との面談、漏れ聞こえる組内の様子を総合するに、やはりどうしても今の状態での宙組再開は現実的ではありませんでした。
そもそも、たった3回しかできなかった公演を、2か月後に演出を変えて代役も入れてとなるとお稽古の時間も、舞台セットを組むコストや時間も足りません。
先日、宝塚大劇場で始まったばかりの雪組公演初日にマスコミが押しかけ、厳重な警備体制になる程の混乱だったのに、さらにマスコミや野次馬が集まりやすい東京の劇場での該当の宙組公演開催はかなりの混乱と危険もはらんでいたと思います。
今回の退団者が、このまま千秋楽付で何もないまま退団になるのか、延期するのかは今の所分かりませんが、このような形になった事はとても残念に思っています。
開催は難しいと思っていたし、やるべきではないと思っていたけど、やはりこの点は本当に心が痛みます。
劇団が事件直後にもっと正直に早急に対応していれば、また違った形があったのかなとも思います。
組替え中止理由の苦し紛れ感
そして同日、組替えの中止も発表されました。
この組替えもどう対応されるか非常に注目されていた点です。
組替えを発表している以下の生徒につきまして、組替えの中止をお知らせいたします。
月組
きよら 羽龍・・・2024年2月1日付で宙組へ組替え
※宙組東京宝塚劇場公演中止にともない、組替えを中止いたします。宙組
天彩 峰里・・・2023年12月25日付で月組へ組替え
https://kageki.hankyu.co.jp/news/20230915_001.html
※宙組東京宝塚劇場公演中止にともない、組替えを中止いたします。
そもそもこの月組と宙組のトレード組替えは、事件の起こる前から予定されていた事でしたが、事件が起こり、そして内容が明らかになるにつれ、組替えは一旦中止にすべきでは、との声が増えていきました。
組替えの中止も今までに例が無く、正直、劇団は組替えを「保留」にするくらいに思っていたので、これは英断だったと思います。
しかし、組替え理由の【※宙組東京宝塚劇場公演中止にともない、組替えを中止いたします。 】の苦し紛れ感が凄い。
一見ちゃんとしているようで、全然意味の繋がらない中止理由です。
ファンからすると(お察しください)というメッセージが直接脳内に送り込まれてくるような文章でした。
当初の発表日程が早まった謎
そもそも12月8日に発表予定だった宙組公演の可否についてなぜ3日早めて発表されたのでしょうか。
開催は到底困難だと確定したので、遠征などのファンに配慮しての早めの発表という事なら良いのですが…。
週刊誌に何か大きなネタを書かれてしまったのではという考えは杞憂ですよね。
きっと明日もワイドショーやネットニュースで今回の公演中止の事が揶揄されるのだろうと思うと気が重くなりますね。
この1週間、日大アメフト部の廃部、楽天イーグルス安楽選手のパワハラ、球団の速やかな対応、と何だか関連付けられたようなニュースが並びました。
今後に控える宙組の博多座やバウ公演についても、今の状況では難しいと思います。
来年の110周年記念式典や運動会(これももう無理なのではと思い始めてる)、月組の退団&初舞台公演もどうなっていくのか心配です。
劇団はこの全日程休演を重く受け止めて、これ以上傷が深まらないよう、溝ができないように、どうにか慎重に対応してほしいと思います。
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