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宙組の上演見合わせ事情と、演目変更するならどうなる

昨日のブログでも少し触れましたが、5月から予定されていた宙組大劇場公演の演目が芝居、ショーともに上演演目を変更し、初日の日程も変更するとの発表がありました。

版権も絡む「ファイナルファンタジー」の上演が困難なのは想像に難くないですが、宝塚オリジナル作品である和物ショーまでを見合わせ、変更せざるを得ない理由を今一度考えてみました。

目次

芝居、ショーができる状態ではない

まず第一にあらゆる意味で、今の宙組で通常通りの公演は難しいだろうという事です。

演目のジャンル選びが難しい

もし通常通り、約1か月の日程で芝居、ショーを上演するとなると、その演目選びに苦労すると思います。

今の状態の宙組では、どんな理由であろうと死人が出るような内容は憚られます。

逆にコメディや明るい内容を演じるのも不謹慎だと言われるでしょう。

前回2回しかできなかったお披露目公演「PAGADO」「Sky Fantasy!」を持ってくる事もないでしょう。

内容が内容だし、故人も出ていた公演で、演者、観客ともにフラッシュバックしてしまいそうです。

無事予定通り上演ができるか分からないので、間違いなく版権物や海外ミュージカルも無いでしょう。

よって、プレお披露目公演の「エクスカリバー」も難しいはずです。

ショーだけでは時間が持たない

では、今回予定されていた和物ショー「宝塚110年の恋のうた」はどうでしょうか。

和物なので、通常のショーよりは賑やかさ、華美さが抑えめになり、不謹慎とまでとは言われないかもしれません。

しかし、ショーだけになると、1時間のみ。

いくら内容を伸ばしても、通常公演通り2時間半の和物ショーは無理があります。

組み合わせるお芝居が決まれば、できる可能性はありますが、後述するように、簡単に芝居の準備ができないだろうと思います。

そういった理由でオリジナルの和物ショー「宝塚110年の恋のうた」も一旦白紙になったのだろうと思います。

そもそも時間がない

芝居、ショーともにお稽古期間は勿論、衣装や小道具、大道具と準備に時間がかかります。

今回、ファイナルファンタジーとショーが見合わせになった事、そしてまだ遺族との和解が進んでいない事などから、5月までに新たな演目に間に合わせるには、時間が足りなさすぎると思うのです。

恐らくメンバーも足りない

劇団の報告書、遺族の会見、週刊誌の内容を総合して想像するに、やはり組内では上級生と下級生の間に隔たりは未だあるように思います。

そこが纏まらない限り、組子全員での出演は困難でしょう。

そもそも新たに退団する組子が何人いるのかも分からない状況。

パワハラを行ったとされる上級生の出演

これも、かなり重要な内容で、この方たちは舞台に立てるのかどうか、という事です。

報告書や週刊誌の内容から、恐らくこの上級生の中にはトップスターも含まれている可能性があり、そうなるとトップスターが頂点の宝塚において、トップ不在の舞台という事がイレギュラー中のイレギュラーです。

しかし先日の遺族の会見から、恐らく今の状況ではこの上級生達が舞台に立つという事は非常に困難です。

それは、遺族、宙組の生徒、観客、世論、どれにおいても賛同を得られる事は無いだろうからです。

通常公演ができないとしての代替案

以上のことを踏まえて、ファイナルファンタジーと和物ショーを差し替えた所で、通常公演の可能性はほぼ無いに等しいかと思います。

では、現実的にできるラインを考えました。

それはコンサート形式にする事です。

コンサート形式なら、組子が少なくても、トップスターがいなかったとしても、寂しくはなるでしょうが、通常の芝居やショーよりも違和感はマシなのではないかと思いました。

曲目選びは演目選びよりは選択肢の幅が広がりそうだし、下級生の出番も作りやすいだろうし。

お稽古や衣装、大道具などのセットも通常公演よりはかからないはずです。

しかし、2時間半持つのかだとか、1か月間ずっとコンサートするのか、その場合は全日程埋まるのか、チケットの値段はどうなるのか等、やはり課題が多いですね。

公演より遺族との和解が先な気もするが

そもそも、個人的な意見としては、遺族との合意が進んでから、宙組も再開できたらいいなとは思います。

しかし、宙組の下級生達は出番がないまま、どんどん他組の同期よりも差が開いている現状。

上級生達も、タカラジェンヌでいられる期限には限りがあります。

もし、宙組が大劇場公演に向かって何かしらの動きがあるのなら、まずは下級生や、舞台に立てる生徒達だけでも、上記のコンサート形式など、何か救済があってほしいなとも思います。

そして先日の発表で「演目と初日を変更し」というファンを期待させるような文言は、必要なかったのではないかと思いました。

スクエアエニックス側とのやり取りが、先に週刊誌に報道されてしまったので、ファイナルファンタジーの中止を早く発表したかったのだと思いますが、何も決まらないまま、そして遺族との合意も無いままに、演目と初日を変更するなんて宣言してしまって良いのだろうか

「ファイナルファンタジーは中止になりました。今後の公演内容や日程については後日発表させて頂きます」だけでも良かったのでは・・・。

この発表が後に更なる混乱を生んだり、振り回される人がいないといいのですが。

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